日本臨床試験学会 第12回学術集会総会
会長 永井 洋士
(京都大学医学部附属病院 先端医療研究開発機構・
神戸大学大学院医学研究科 橋渡し科学分野)
日本臨床試験学会には、平素から格段のご支援を賜り、誠に有り難うございます。
この度、令和2年度の学術総会長を担当させていただくことになり、令和 3年 2月 12日(金)~13日(土)にWEB開催にて第12回総会を開催する運びとなりました。
万人が願う医療の進歩には、新たな治療法の開発だけでなく、現在の治療法の最適化が必要なことは言うまでもありません。その実現に不可欠の手段が臨床試験であり、ここ数年来、医学系研究指針や臨床研究法、次世代医療基盤法の施行、ICH-GCPの改定等、それを取り巻く環境は大きく変化しました。また、令和2年度には、改定ICH-GCPへの本格的な対応が迫られるとともに、医学系研究指針の大幅な改定が進んでいるところです。一方で、がん領域や再生医療領域等で革新的な医療技術の開発が益々加速化する中、First in Human試験の方法論も多様化するとともに、Big Dataを適正に解析するために新たなサイエンスが求められています。
更に、医薬品・医療技術開発において最大の難関である臨床試験の合理化と迅速化は世界的な課題であり、 その電子化・標準化・自動化を強力に推進せねばなりません。こうした臨床試験の変革期にあって、わが国が国際競争の舞台に残り続けるためには、進化し続ける最新の科学と技術に照らして日々臨床試験のあり方を見直し、その方法論を進化させていく必要があります。
こうした背景にあって、次期総会のテーマを「臨床試験の変革 -First in HumanからBig Dataまで-」と致しました。本会が皆様に多くのインスピレーションを吹き込み、そして、普段の業務に大いに役立つようプログラムをデザインしたいと考えております。 皆様のご参加を心よりお待ちしております。